機関紙 月刊「おきなわの声」の歴史とあゆみ

月刊「おきなわの声」は1979年12月に第1号が発行されています。会費を納めている会員に対し「会員であること」が実感できる一つの方策として創刊されました。1972年に沖縄の本土復帰が実現したことにより、それまで県人会活動の主要なテーマであった「復帰運動」の必要はなくなるとともに、首都圏各各地にあった県人会の活動も下火になっていました。一方で復帰したものの基地に起因する事件事故など「沖縄に関する情報」が本土マスコミからは得にくい状況がありました。そうした背景の下、郷里沖縄の情報を伝え県人会活動の活性化にも繋げようと当時の上原成信事務局長の提案で実現しました。

創刊号の題字は「東京・沖縄の人」でした。ところが「の」の字が小さく「オキナワジン」と読めると不評のため23号(81年)から「おきなわの声」に改題、現在に至っています。「声」はタブロイド判の新聞で4ページを原則としています。取材スタッフの都合や財政難から2P で発行せざるを得ないことも何度かありましたが初代編集長の城間得栄氏はじめ山城文盛、城間朝昌、前大用治、松宮仁志、金城驍の歴代編集長ほか事務局の情熱で一度も休まず発行を続けています。昨年末で40周年にあたり、12月号で474号を数えます。2014年には35周年と400号を記念して元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏の講演会を開催しました。95年に創刊号から180号まで15年間の縮刷版を発行、2018年に181号(1995年)から425号(2015年)までをDVDに収録しています。

近年は本土マスコミでも沖縄関係のニュースがかなり取り上げられるようになっています。そこで「声」は当県人会をはじめ首都圏各地の県人会や郷友会、同窓会の活動や芸能関係の催し等を伝えることを主眼に取材、報道しています。県人会の活動はボランティアで行われているが懸念されるのは役員の高齢化です。「声」も同様で内容の充実、発行を継続するには取材スタッフの確保、財政基盤の強化が大きな課題です。そのためには購読者・県人会員が増えることが不可欠です。沖縄に興味、関心のある方々の御支援を切にお願い致します。入会、購読申し込みはHPの案内欄をご覧ください。

2020年2月

前編集長 中村 孝